避雷針

あるいは老いの雫

同級生の女の子

小学生の頃のこと。

 

同級生に、不名誉なアダ名で呼ばれていた女の子がいた。

 

今でいう「いじめ」である。

 

きっかけは担任教師あるいは学校のせいであるが、私も加担者の一人であろうから偉そうなことは言えない。

 

 

 

今思えば、おそらく家が貧しかったのだろう、何となく脂じみた感じがあった。

 

小学低学年の頃からどことなく地味な風貌と大柄な容姿は、思い返せば「おっかさん」みたいな女の子であった。

 

彼女に仲の良い友達はいたのだろうか、私は思い出せない。

 

 

 

 

 

 

さて小学5年生の頃であっただろうか。

 

身体検査の時の事である。

 

会議室の様な広めの部屋で男女混合で、生徒番号順に行われていた。

 

40年以上も前の昭和の小学校である。

 

 

当然、男女の別なく上半身裸になる。

 

あまりエロティックな光景には当時思えなかったのは時代のせいなのだろうか。

 

しかし私が好きだった子がやや膨らみかけた乳房を晒して順番待ちしていた姿は覚えている。

 

そんな中に冒頭の彼女もいた。

 

 

 

誰よりも成長の早かった彼女は服を脱ぎ、真っ白で巨大な乳房を露わにした。

 

現在では記憶の修正も行われていると思うが、そのおっぱいは少し垂れ気味なほどに大きく、桃色の乳首はその場にいた全ての生徒の視線を浴びたはずである。

 

おそらくその頃は下の方も十分に大人の毛が生え揃っていただろう。

 

孤独ないじめられっ子は一転、誰よりもエロティックな存在となったのである。

 

 

 

 

彼女がどこの高校に行ったのかは全く分からない。

 

今はどこでどうしているのだろうか。

 

あの白くて大きな乳房はどんな男に揉まれたのだろうか

 

そして何より、幸せでいるのだろうか。

 

是非そうあって欲しい。