避雷針

あるいは老いの雫

私の黒歴史 その1

以前書いたように、私は24歳まで女性経験が全く無かった。

 

交際はもちろん、キスすらもした事がなかったのである。

 

しかし、その事を「黒歴史」と言っているのではない。

 

 

 

 

私は十代の頃から、自分を女性に見立てるのが好きであった。

 

自分の身体の女性的な部分に性的興奮を感じた。

 

子供の頃から私は痩せ型であるが、なぜか下半身の肉付きが良かった。

 

つまり尻が大きく、太腿も痩せ型体型の割に不自然に太かったのだ。

 

それは現在も同様の体型である。

 

 

 

中学生の頃は鏡に自分の尻を映してうっとりとしたものだ。

 

白くて丸い尻はグラビアなどで見る女性の尻と遜色がないと思っていた。

 

そして私は体毛がかなり薄い方である。

 

陰毛は性器の周りにしかなく、ビキニラインあたりにはほとんど生えていない。

 

私よりも陰毛の濃い女性はいくらでもいるだろう。

 

 

 

 

寝る時、布団の中でパンツを脱ぎ、自分の下半身や太腿をまさぐる悪癖は今も続いている。

 

これも以前に書いた事だが、私は包茎で性器そのものも小さいのであるが、その事は私を余計に興奮させるのであった。

 

皮を引っ張って亀頭を包む事をずっとしていたので、ひょっとしたら余計に包皮が伸びてしまったのかもしれない。

 

 

 

自分で言うと信憑性に欠けるので話半分で聞いてほしいが、若い頃の私は可愛らしい顔をしていた。

 

十代の頃は同世代のある女優に似ているとよく言われた。

 

高校の同級生の女の子には可愛いと言われ、男子生徒の中には私とキスしようとする者が何人かいた。

 

私は自身を美少年だとは思っていなかったが、可愛い顔をしていると自惚れてはいた。

 

しかしこれは性同一障害とは違うものだと、自分では思っている。

 

 

 

 

同性愛的な事にも興味はあるにはあった。

 

しかし同性と性行為をする事をリアルに想像すると恐怖感はあった。

 

むしろ私は自分自身と性行為がしたいと思っていたのだ。

 

強烈な自己愛ということになろうか。

 

そしてやはり、女の裸が一番好きであった。

 

 

 

続く